親知らずとは❓

2018年12月13日

金町、水元のみなさま、関根歯科医院の歯医者、中山です。

今回は知っているようで知らない親知らずについてお話しします。

親知らずは、第三大臼歯または智歯とも呼ばれ、20歳前後に一番最後に萌出してくる歯です。萌出と書きましたが、実際には萌えるスペースがなく、大部分は顎骨の中に埋伏したり一部のみ萌出したりします。

親知らずは、原始人の頃には正常に萌出して使えていたのですが、現代人は火を使い軟らかいものしか食べなくなったため顎が小さくなり、最後に萌出する親知らずは萌えるスペースがなくなったのです。現代人では、上下左右計4本ある親知らずのうち、30%の人がすでに歯の芽が1本以上先天的に欠如しています。現代人において歯列とみなされるのは、通常、親知らずの1本手前の第2大臼歯までで、親知らずは機能しない不要な歯となっています。機能しなくても静かにしていてくれればいいのですが、親知らずは存在するだけでトラブルを起こすことが多いため根本的な治療として抜歯が必要となります。ただ、まれに親知らずが健全に存在し、将来、歯の移植に使える場合もありますので、専門医に診断してもらうことが必要です。

親知らずが引き起こすトラブルについて

智歯周囲炎

親知らずは口の中の一番奥の目に見えないような場所にあり、歯ブラシもとどかないことから細菌が住みつき、周囲の歯肉に炎症を起こします(智歯周囲炎)。これは慢性炎症で、体調が悪くなると腫れたり痛んだりします。重症になると入院して点滴治療が必要になる場合もあります。

虫歯

上記と同様に歯ブラシがとどかないことから虫歯菌により虫歯を発生します。虫歯になるのが親知らずだけならいいのですが、その1本前の第2大臼歯にも同時に虫歯を作ってしまいます。気がついた時には第2大臼歯が甚大な被害を受け抜歯が必要ということもあります。第2大臼歯は非常に大切な歯ですから、親知らずからの悪影響を受けないようにしておかなければなりません。

歯列不正

横向きに埋まった親知らずが前の歯を押すため、歯並びが悪くなることがあります。歯並びが悪くなりますと矯正治療が必要となりますので注意が必要です。逆に一般の矯正治療が終わった患者さんにおいては、矯正専門医からきれいに並んだ歯列の崩壊をまねかないよう親知らずの抜歯が依頼されます。

親知らずは抜いた方がいいのか

親知らずは一生のうちでは大部分が問題を起こし抜歯せざるをえなくなりますので、上記のような症状が出現した場合は早目に抜歯をした方が患者さんにとっては利益があります。とくに、女性の場合には、妊娠中にトラブルを起こしますと一般的にはレントゲン撮影や薬の投与、抜歯ができず大変な思いをしますので、妊娠前に計画的に抜歯を行うのも一つの方法です。ただ、親知らずの抜歯は大変であることに加えてリスクの問題がありますので、十分なインフォームドコンセントの上で決定された方がよろしいと思われます。

もし心配に思った方は是非スタッフにご質問下さい。

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